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【Small Talk】Boy


夜の8時。

高校生になった、お疲れ腹ペコBoyが帰宅。


重そうなリュックをドサっと床に降ろすと、

靴下やワイシャツをリズミカルに脱ぎ散らかしていく。

耳にはAirPods。

そう、彼の頭の中にはいつもMrs.GREEN APPLEが流れているのだ。


Bluetoothスピーカーを浴室に持ち込み、いつもの熱唱ライブが始まる。

高音のボーカルが伸びやかな楽曲。

もうすっかり声変わりしているのに

何としてでも、裏声で歌い上げようとしている。

「フゥ~♪」

という合いの手が入る時も!観客までやっている!


小さなツッコミを心の中で呟きながら、私は台所で弁当箱を洗う。

いつもの調子が、元気な証拠だ。


テストの赤点をギリギリで回避したことも

渡り廊下でスッ転んだ擦り傷が、お湯で沁みようとも

お気に入りの歌で、一旦リセット。


新生活で、いろいろ思うことがあるのだろうけど、

なにか整えるための、無意識な儀式なのだろう。


風呂上がり。

パタパタと私のもとへ駆け寄ってきた、あの可愛さはもうない。

パンツ一枚、鼻歌交じりでリビングで涼む。

気分サッパリ、ご機嫌なご様子。


以前より口数は少なくなり、コミュニケーションが難しいなと思うこともある。

それでも、不意に気持ちのカケラみたいなものをコロコロと転がしてくるBoy。


「髪切った?」というタモリさんみたいな事を言ってきたり。


電話で取り込み中の私に、なぜか新しいサッカースパイクを触らせ、無言のドヤ顔。


窓全開の朝方。

寒かったのだろう、繭玉のようにタオルケットをピッチリと巻いている寝姿。


私の引き出しにはない、そんな息子の言動は

暮らしの中に「ユーモア」という彩りを与えてくれる。

ありがとう。


入学式はインフルエンザで欠席。

出遅れスタートだった高校生活も、きっとあっという間に過ぎていく。


勝敗に全力で向き合う時も

この先の進路に悩む時も

最後は自分で選択して進んでいく背中を

私は、これからも見つめていく。

帰ってくる我が家は、そんな頑張っている君の休憩所であれば良いと思っている。


さて、子供達は夏休み真っ只中☀

長期休暇とはいいながら、実際は課外や部活で何かと忙しい。


楽しいことも、そうでないことも。

いろんな体験を重ねて成長する息子の姿を、こうして近くで見届けられることに感謝!


それでは

頑張れのエールを込めて、この曲をリクエスト♪







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